DQ3戦闘部分解説10-2

最近「ゾーマはなぜ波動を1ターン2連発するのか」という問題について真面目に向き合う必要に迫られ、モンスターの戦闘行動決定(ターゲットではなく行動自体の決定方法)の解説が抜けていた事に気が付きました。(「今回はモンスター戦闘行動決定部分を詳しく見ていきます」とか書いてるくせに肝心の部分が抜けてて自分でも失笑を禁じ得なかった)というわけで抜けていた部分の解説を後から差し込むことにします。

モンスターの行動決定に影響を及ぼすのは以下のファクターです。

  1. 知能(神・人間・バカ)
  2. 行動パターン(均等・崖・坂・ローテ)
  3. 戦闘行動1-8連発不可フラグ

どれもなんとなく認知されていますが、1は、神は「自分の行動時点まで行動決定しない」、人間・バカは「PC側がコマンドを入れた直後に行動を決定する」です。人間とバカの違いは個々の戦闘行動の知能パターンに応じた判断ルーチンの実装によりますが、バカは大体において「自分のステータス異常などを見ないで行動を決定する」というのが人間との違いです。

2は戦闘行動1>8まで順に実行するローテ、どれも均等に選ぶ均等はわかると思いますが、「崖・坂」というのはなんとなくでしか認識されていないと思います。崖、坂というのは選択される行動の偏りをグラフ化したときの形状を指しているようです。

これを見ると「崖」の偏りっぷりがよくわかると思います。注意してもらいたいのは「選択される確率は戦闘行動1>戦闘行動8の順ではなく、戦闘行動8>戦闘行動1である」ということです。行動パターンをいじる際にはこの点に注意するべきでしょう。ちなみに実際に「崖」が設定されている例として、キャットフライ(戦闘行動8:マホトーン)、わらいぶくろ(戦闘行動8:ホイミ)、ガメゴンロード(戦闘行動8:マホカンタ)などがあります。

この値の分布は$0268CDで定義されています。お約束ですが、戦闘行動1~8の分布値の合計は#$100でなくてはいけません。(-1して1バイトマックスの乱数を作るため)

$0268CD 行動パターンに対応する分布

行動1 行動2 行動3 行動4 行動5 行動6 行動7 行動8
均等 32 32 32 32 32 32 32 32
18 22 26 30 34 38 42 46
2 4 6 8 10 12 14 200
ローテ 1 2 4 8 16 32 64 128

3は複数回行動するモンスターに対して意味のある設定です。一度実行した戦闘行動番号は同一ターン中にもう1回選択されることがないという意味です。また、同一グループ内で情報を共有しているので、4体現れたアークマージ全員にイオナズンをぶっ放されて即死ということがないようにすることにも使用されているようです。

モンスターの行動はSR: $0265DAですべて決定しているようです。今回の解析でわかったことの一部は以下のエントリにも追記しました。

DQ3戦闘部分解説10
今回はモンスター戦闘行動決定部分を詳しく見ていきます。 SR: 65DA モンスター行動決定 0265DAPHP Push P Flag 0265DBREP # m=off(A/M:16b) x=off(X/Y:16b) 026...

長くなったのでまた次回。

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